河村容治のインテリアコラム 今から学ぶ、インテリアコーディネート・トレーニング

第1回 カラーコーディネートの基本(1)

好みの家具や色をただ単に集めただけでは全体に統一感がなく、煩雑なインテリアになりがちです。
インテリアコーディネートとは「空間全体の調和とバランスを図る」こととも言えます。
その中でも色の役割は非常に大きく、見た目の美しさや心理的に与える印象が影響するため、カラースキーム(色彩計画)を考えることは重要な要素になります。
ここでは色のしくみやカラーイメージから連想するライフスタイルを紹介し、スタイル別のインテリアコーディネートのポイントを学びます。

カラーについて

  • 部屋の中に好みの色をただ単に並べていくだけでは全体のバランスが取れず、色が氾濫してごちゃごちゃしたインテリアになってしまいます。
    色のしくみや配色、心理的な効果などの基礎知識を学び、色の持つ特徴や効果を上手に取り入れて美しいカラーコーディネートを実現しましょう。

色のしくみ

  • 色は大きく2つに分類できます。赤、青、黄色のような色みのある色を「有彩色」といい、白やグレー、黒など色みのない色を「無彩色」といいます。

    また、色は「色相」「明度」「彩度」の3つの属性から成り立ちます。「色相」は赤や青などの色合いの違いをいい「明度」は色の明るさの度合い「彩度」は鮮やかさの度合いをいいます。 なお、無彩色は「明度」により分類されます。

色相環

  • 「色相環」は赤→橙→黄→緑→青→藍→の順番に円環に並べた色配列です。色は「暖色系」「寒色系」にわかれ、それぞれの中間に「中性色系」があります。

    赤と青緑のように、色相環で対抗位置にある色を「補色」といいます。黄と黄緑のように左右に隣合う色相を「類似色相」といいます。

トーン

  • 「トーン」とは色調のことで、明度と彩度で色の調子を表します。純色(派手なトーン)に白を少しづつ加えると、明度は高く、彩度は低くなっていきます。

    また、黒を加えていくと明度、彩度とも低くなっていきます。
    淡いトーンはペールトーンと言い、暗いトーンはダークトーンと言います。

作者プロフィール

河村容治(かわむらようじ)

元東京都市大学 都市生活学部教授 博士(美術)、一級建築士、日本インテリア学会理事 CAD/CGによるインテリアデザイン教育に力を注ぐ

主な著書

「インテリアデザイナーNeoによる 一歩先行くインテリアプレゼンテーションテクニック」(共著・メガソフト)/「3DマイホームデザイナーPROで学ぶインテリアコーディネートトレーニングブック」(BNN)/「3Dインテリアデザイナーによるインテリアコーディネート入門」(技術評論社)など多数

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