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第7回 道路斜線 ~応用編(1.25緩和)~

道路斜線の1.25緩和とは

  • 1.25緩和とは、1・2種低層住専を除く住宅系地域(※)が緩和の対象地域。
  • 前面道路幅員(幅)が12m以上の場合の緩和措置。
  • 基準となる「前面道路の反対側の道路境界線」からの水平距離が前面道路幅員の1.25倍以上の部分では道路斜線の勾配を1:1.5としてよい。

※1・2種低層住専は「10m or 12m以下の絶対高さ制限」が適用されるため対象外。用途地域についてはこちら


では、「1.25緩和」について図で説明するよ。

横から見た断面図

住宅系地域の道路斜線の勾配は「1:1.25」だよね。基本的にはこの範囲で建築可能だよ。

この前面道路幅員(幅)が12m以上の場合「1.25緩和」が適用されるよ。

建築士
1.25緩和で建てられる建物の高さ

道路幅の1.25倍より先の範囲では、道路斜線の勾配が1:1.5になるよ。

建築士

より大きな建物が建てられるね。

施主

では、全面道路が12m以上で、建物をセットバックして建築する場合、どのような緩和措置になるのか見てみよう。

横から見た断面図

「1.25緩和」で、セットバック緩和がない場合、道路幅の1.25倍より先の範囲で、道路斜線の勾配は1:1.25ではなく1:1.5になるね。

セットバック緩和がある場合、セットバック距離「A」と同じ距離を「反対側の道路境界線」の外側に取り「反対側の境界線とみなす境界線」を設けるよ。
道路斜線はここからスタートだったね。セットバック距離を含めてみなされる道路幅(幅員)は右図のようになるよ。

建築士
横から見た断面図

道路斜線の勾配は1:1.25でスタート。

『みなし道路幅』の1.25倍より先の範囲で、道路斜線の勾配が1:1.5になるよ。

建築士

でも、ちょっと待って!!
「セットバック緩和」することで、逆に不利になる場合もあるんだ。

横から見た断面図

セットバックしない場合、このように建築できる。

みなし道路幅が広がることによって、緩和されるラインが下がり、敷地内で勾配1:1.5に緩和される範囲が狭くなってしまうんだ。
このように、セットバックした時の方が逆に不利になることがあるんだ。
「セットバック緩和」は適用せずに「1.25緩和」だけ適用するかを自由に選べるんだよ。

建築士

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