導入事例

VOL.5-1他は当たり前のようにやっている3D提案、やらない理由はない。

3Dアーキデザイナー導入事例インタビュー・カンディハウス編
▲全拠点導入にご尽力された横山氏(左)と東京ショップスタッフのボールドウィン氏(右)

株式会社カンディハウス 家具メーカー

株式会社カンディハウスは、北海道旭川市に本社と工場を持つ日本の木製家具メーカー。2013年2月よりメガソフトデータセンターの情報提供協力メーカーに加盟いただいています。

今回は、3Dアーキデザイナーを全拠点導入・運用を実現させた横山氏と、東京ショップでお客様への提案に3Dアーキデザイナーをご利用のボールドウィン氏にお話を伺いました。


導入理由

  •  全国8か所への導入・運用は丁寧な「全拠点行脚」から
  •  自社製品の3Dパーツがあることはメーカーの強み。「ポリゴン数削減」機能は必須
  •  提案は空間全体のイメージパースで行い、再来店や追加購入を促す

■全国の店舗・事業所に導入完了

3Dアーキデザイナー全拠点導入のはじまりは2020年頃と伺いました。きっかけを教えてください。

横山氏

ずいぶん以前から、社内に一人、3Dデザイナーシリーズを使っている者がいました。特注の家具などお客様に実物をご覧いただけないものを提案するのに個人的に営業ツールとして使用していたのですが、それを知ったときに、製造で作っている3Dデータもあるし連動させてうまく使えないかなと思ったのがきっかけです。
試してみたら製造用の3Dデータが取り込めたので、これをもっと浸透させて、全社的に提案に使いたいと思いました。
私自身は前職で3Dソフトは使ったことがあり、抵抗なく使い始められましたし、3Dアーキデザイナーは操作性がいいのでインテリアの空間を提案するにはとっても使いやすいんじゃないかなっていうのが印象でした。

全拠点導入までのお話を聞かせてください。

横山氏

まず、全拠点導入を進めるには実績が必要だと考えました。
私は公共案件などを扱う部署にいましたので、そこでの案件に3Dアーキデザイナーを使用し、受注の実績を数件作って、「このツールを全拠点の営業やショップスタッフも使えるようにしたい」と会社に提案しました。
それから拠点ごとのキーマンとなる担当者を決めて、全拠点へ出向いて説明をし、使える人を増やしていったという経緯です。
担当業務をしながらなので2、3年かかりましたが、全拠点への導入が完了し、現在はお客様への提案に活用しています。

拠点展開図

▲カンディハウス社の全拠点導入~活用までのステップ
 横山氏が全拠点を回って拠点の担当者へ、担当者から拠点スタッフへとつなげていった。

横山氏

タイミングよく、システムファニュチャーの開発が始まって、これを提案するときに図面だけでは効果が弱い、3Dで可視化したいという意見もあったので、そちらでの効果も期待して導入が決まりました。

全拠点導入はスムーズでしたか?

横山氏

得手・不得手もあるし、気持ちの上での温度差もありました。中には我々が3Dを使ってまで提案プランを作るのはやりすぎではないか、という意見があったのも事実です。その理由のひとつが「3Dはものすごく大変なもの」という思い込みでした。家具を1つ1つ自分で作らないといけない、みたいな。

実は過去にも3D活用を検討したことがあったのですが、難しいソフトを選んでしまって、結局使いきれなかったのです。
ですから「そうではなくて、3Dアーキデザイナーには家具のデータはすでにあって、それを置いて、色やテクスチャを変えて、というくらい(の操作)でプランが作れるんだ」ということを伝え続けました。

家具を置いてテクスチャを張り替える様子

▲家具を置いてテクスチャを張り替える様子(お話をもとにメガソフトが作成)

さらに、他社は当たり前のように3Dを使っていて市場ではもう遅いくらいだということ、それをやらない理由はないということ。そのうえで、3Dアーキデザイナーの操作性や、どのくらいの時間でプランが作れるのかを、拠点ごとに丁寧に見せていくしかないなと思いました。

3Dアーキデザイナーって感覚的に使えちゃうじゃないですか。若い子たちはゲームのように扱いますよね。
一方で立体を画面上でうまく把握できない人もいて、個人差は大きいなと思いました。
でも圧倒的に多かったのは、「簡単で動かしやすいし、お客様にイメージが伝わりやすいから、使っていけるのではないか」という意見でした。

心折れそうにもなりましたが(笑)、今はみんな普通に使っています。
各社さん、それぞれ事情はおありだと思いますが、どうしても進めたいなら、誰かが本気で進めないと浸透しないと思います。

▲オルガテック東京2024のカンディハウス社ブースのプランイメージと会場写真
横山氏「弊社では展示会ブースを自社でデザインしています。2024年のオルガテック東京の時も私がブースのイメージを作りました。平面図だけでブースを考えていた時は、実際に現地で家具を並べてみたら「なんか変だよね」ってことが起きてしまっていましたが、3Dアーキデザイナーでイメージを作るようになってからはそれがすごく減りましたし、社内決済も早くなりました。」

データセンターにパーツをご登録いただいていることは、全拠点導入にプラスでしたか?

横山氏

それは大きかったと思います。家具メーカーの場合は自社製品の3Dパーツ(3Dオブジェクト)のある/なしは大きいと思います。 あわせて、製造の3Dデータがうまく取り込めたのも良かったと思います。

製造の3Dデータを一旦スケッチアップに変換して3Dアーキデザイナーに取り込み、「ポリゴン数削減機能(ローポリ化機能)」で軽くして、パーツ化してみんなに配るというやり方ですね。
ローポリ化機能はすごく使っています。物によっては1/10くらいに削減できますよね。営業メンバーのパソコンは、持ち運びを考えて軽さを優先するので決してハイスペックではないのですが、そのパソコンでもスムーズに使えます。あの機能がなかったら全拠点展開は断念したかも、というくらい使っています。

ポリゴン数削減機能のイメージ

▲3Dアーキデザイナー、3Dマイホームデザイナーシリーズの最新バージョンに搭載された「ポリゴン数削減機能」
「製造用の3Dデータはディテールまで必要ですが、提案プランにはそこまでのディテールは不要。思いどおりに軽くなります」と横山氏

3Dアーキデザイナーの活用について、今後の目標を教えてください。

横山氏

最初の目標は、営業や店舗のスタッフが全員しっかり使えるようになることです。
そのあとに実績が伴ってくるといいなと思っています。数値化は難しいですが、まず1年でどこまで行けるか、ですね。



▶ 店舗でのご利用の様子については次頁で詳しく。
「より多くのお客様の方に印象に残るご提案ができるようになった」

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