巨大ファイル


巨大ファイルへの対応

MIFES 9では巨大ファイルを扱う際のポイントとなる「読み込み」「ジャンプ」「検索」も高速で、まさに「さくさく動く」テキストエディタになっています。

各種設定、ウィンドウの折り返し処理、マクロ(MIL/W)なども巨大ファイルに対応した設計になっており、また実際に巨大ファイルでテストを繰り返していますので、安心して作業していただけます。
対応状況は以下のとおりです。

最大ファイルサイズ 2GB
同時に編集できるファイル数 100個
1行の長さ 無制限(擬似改行文字は不要)
1行の表示桁数 半角文字で最大10000桁まで折り返さずに表示可
最大行数 20億行までの行番号を扱える

早く開く

巨大なファイルを扱う場合にわずらわしいのが、ファイルを開く(読み込む)ときの待ち時間です。
高速化されたものの、それでも待ち時間は発生し、ファイルが大きければ大きいほど読み込みに時間がかかり、なかなか作業を始められません。

そこでMIFESは、ファイルを開くときに「とりあえず先頭部分(実際には48KBまたは100行程度)だけ読み込む」という動作を取り入れました。
ただし、すべてのファイルに対してこの動作を行うわけではなく、基準とするサイズを設定しておき、そのサイズよりも大きなサイズのファイルに対してのみ「先頭部分だけ読み込む」動作をします。残りの部分は編集作業の中で読み足していきます。

この基準とするサイズは、【環境設定】-【起動】タブ-[高度な設定]ボタンをクリックして開く「高度な設定」ダイアログボックスにある「開く際にすべてを読み込むサイズ」(下図(1))で、MIFESの初期状態(旧バージョンから設定を引き継がない場合)では、メモリサイズなどから算出した値が設定されています。
巨大ファイルを扱う機会が多く、開くときの待ち時間が気になる場合には小さい値に変更してください。

また、「【起動】タブの「ファイル履歴中にあるファイルは最終位置にジャンプして開く」(図中(2))のチェックが入っていても、先頭部分だけ読み込んだ場合はカーソルは最終位置にジャンプしません。常に先頭位置になります。

環境設定-起動タブと高度な設定 


読み込みを途中でやめたい

タスクバーのメッセージ巨大ファイルを開く際はもちろん、検索や後半部分へのジャンプ時なども含め、32MB以上を読み込む場合にはタスクバーにメッセージが表示されます。

メッセージが表示されている場合は、[Pause]キーを押すと読み込みを中止します。
読み込みを中止してもファイルの後半を切り捨ててしまうことはありません。

また、途中で読み込みを中断した場合でも、必要に応じて読み足しますので安心して中止してください。


オープンせずに最終行を確認する

開くダイアログ「開く」ダイアログボックスのプレビューで[最後]ボタンをクリックすると、ファイルを開くことなくファイルの最後(行数は固定)を確認できます。

また、プレビューにファイルの最後が表示されているときは、[先頭]ボタンをクリックすると、ファイルの先頭を確認できます。


指定位置へジャンプ

指定位置へジャンプダイアログ【検索・置換・ジャンプ】メニューの中に、【指定位置へジャンプ】という論理行番号にジャンプできる機能があります。

例えば、234行目にジャンプしたいときは、編集中に[Esc][2][3][4][Enter]とキー入力するとジャンプできます。
(実際には、[Esc]→数字キー(2ストロークキー操作)に指定行位置へジャンプ機能が割り当てられており、右図のような状態でダイアログボックスが表示されます)

【指定位置へジャンプ】機能では、バイト位置やカーソル位置から「100行後ろ」などの相対位置も指定できます。

ファイルをすべて読み込んだ後は、【先頭へジャンプ】【最後へジャンプ】【指定行へジャンプ】も瞬時です。


1つのファイルの2箇所を参照

1つのファイルの「前半部分を参照しながら、後半部分を編集する」というようなときには、【カレントウィンドウ2分割】で1つのファイルを2つのウィンドウに表示することができます。

片方で編集した内容は、カレントウィンドウを移動したタイミングで他方に反映されます。

カレントウィンドウ2分割


ブックマークを活用する

ブックマークリストからジャンプ巨大なファイルをたくさん参照・編集する場合には、ポイントにブックマークをつけておくと便利です。
ブックマークは、 開いているすべてのファイルで1000個までつけることができます。
また、 1ファイルにつき100個までは履歴中に記録されますので、次回開いたとき引き継ぐことができます。

ブックマーク位置のリストをリストウィンドウに表示しておくと、リストの項目をダブルクリックするとその位置へジャンプします。

ブックマーク位置のリストは、リストウィンドウのリスト切替メニューから選択すると表示できます。

リスト切替メニュー


見やすくする

見出し行カラー表示MIFESは、文字サイズを変更したり、太字にしたりすることはできませんが、行頭に記号や特定の文字列を入力しておくと【キーワードの変更】で行全体を色替え表示して見やすくできます。

色替えは、【キーワードの変更】を実行し、「キーワードの変更」ダイアログボックスからキーワード定義をダブルクリックして、「キーワード定義の変更」ダイアログボックスで設定します。

右図は、
大見出し行の行頭には「■」
小見出し行の行頭に括弧つきの番号を入力する
というルールで作成したファイルに、キーワード2(青字)とキーワード3(ピンク字)を「正規表現」にチェックを付けて定義した例です。

「正規表現は旧タイプ」のチェックを外して、それぞれ次のように設定しています。

キーワード2(大見出し行):^■.*$
キーワード3(小見出し行):^\([0-9]+\).*$


キーボードでのスクロールを早くしたい

キーボードでのスクロール速度に関連しているMIFESの設定は、【環境設定】-【動作】タブの以下の項目です。

  • スムーズな横スクロール・・・チェックはOFFのほうが速くなります。 図中(1)
  • キーリピート時の動作・・・「6段階まで加速」が最も速くなります。 図中(2)
  • PageUp/Downの単位・・・「1画面単位」の方が速くなります。 図中(3)
  • PageUp/Downの動作・・・ 「画面切り替え」の方が速くなります。 図中(3)
環境設定-動作タブ

巨大なデータのカット&ペースト

行カット&ペーストカット&ペースト範囲が広いとドラッグで選択するのが大変なうえ、Windowsのクリップボードには大きさに制限があるため、広い範囲のカット&ペーストができない場合があります。

そのような場合には、クリップボードとは別のカットバッファを使用する行のカット&ペースト機能をご利用ください。
行カットバッファのサイズは無制限ですから、非常に大きな範囲のカット&ペーストも余裕で行えます。

行のカット&ペーストは右図のように、【行選択の開始/中止】で行選択モードに入って選択し、【切り取り】や【コピー】で行カットバッファに取り込み、【行貼り付け】でカットバッファの内容をペーストします。

行選択モードに入ると、選択作業中にスクロールや検索・ジャンプ機能を利用できますので、広い範囲の選択もドラッグすることなく行えます。