CSV編集


MIFESのレコードデータの編集機能 −CSVモード

MIFES 9では、カンマ区切りやタブ区切りなどのレコードデータ(以降まとめて「CSV」とする)をセルや列単位に編集できる「CSVモード」を搭載しました。
表計算ソフトでは扱いにくい大きなサイズのCSVファイルも、MIFES 9ならスピーディーに開いて編集が可能です。

CSVファイルをMIFES 9で開き、ガイドラインの編集モードの切り替えメニューから「テキスト(CSVモード)」を選択します。
区切り文字などの設定内容を確認して[OK]ボタンをクリックすると、CSVモードで開き直します。

CSVモード切替手順


ファイルサイズや列数などの制限

CSVモードには、MIFESで扱えるファイルの制限の他に、以下のような制限があります。
セル内に改行(LF改行)がある場合は、その位置で折り返して表示できます。

1行の最大列数 256列まで
1つのセル内文字長さ 2000バイトまで
1行の長さの最大 10000バイトまで
  • ※Unicode特有文字のUCS-2は1文字=3バイト、UCS-4は1文字=5バイトです。
  • ※セル内の改行文字は1バイト(LF改行)です。

セルの結合と分割

隣同士のセルを1つにまとめたり、1つのセルをカーソル位置で分割することができます。

【セルの結合】

セルとセルの間にある区切り文字を削除することで、セルが結合されます。
区切り文字の直前にカーソルを移動して[Delete]キーで区切り文字を削除してください。
結合するとたセルの内容も結合されます。



【セルの分割】

1つのセルを複数に分割するときは、分割したい位置にカーソルを移動して、右クリックメニューから【セルの挿入/分割】を実行します。
区切り文字を入力しても、セル内の文字として入力されるだけですので、必ずこの方法で分割してください。


まとめて結合/分割

キーボードマクロに結合または分割の手順を記録し、レコード数(行数)回繰り返し実行すると、一括で結合・分割が可能です。

以下は、3つのセルに分かれている電話番号を1つのセルに「-」区切りでまとめる手順です。

  1. 先頭行の市外局番のセルの直後の区切り文字位置にカーソルを移動します。
  2. ツールバーのキーボードマクロ記録開始ボタンをクリックして、キーボードマクロの記録を開始します。
  3. 以下のとおり操作します。
    (1) 1文字→へ移動 (右側のセル内にカーソルを移動します)
    (2) 「-」を入力
    (3) 1文字←へ移動×2回 (区切り文字の直前にカーソルを移動します)
    (4) 1文字削除 (区切り文字を削除します→セルが結合されて、カーソルは区切り文字の直前に)
    (5) 1文字→へ移動 (右側のセル内にカーソルを移動します)
    (6) 「-」を入力
    (7) 1文字←へ移動×2回 (区切り文字の直前にカーソルを移動します)
    (8) 1文字削除 (区切り文字を削除します→セルが結合されて、カーソルは区切り文字の直前に)
    (9) 1行↓へ移動 (すぐ下の行の区切り文字直前にカーソルが移動)
  4. ツールバーのキーボードマクロ記録終了ボタンをクリックして、キーボードマクロの記録を終了します。
  5. 「キーボードマクロのライブラリ登録」ダイアログが表示されたら、[閉じる]ボタンで閉じます。
  6. 2行目の市外局番のセルの直後の区切り文字位置にカーソルがある状態から、【マクロ】-【指定回数実行】を選択し、指定回数に残りの行数を入力します。

不要なレコードを削除する

CSVモードでは、選択した列内だけを検索することができます。この機能を利用して、特定の列内で検索し該当行を削除することができます。

下図は、2列目の値が「06」の行を削除する場合の手順です。

2列目の列番号をダブルクリックして選択し、「06」を検索し、ヒットしたところで、カーソル行全体を削除する機能 【1行削除】 を実行すると、その行全体を削除できます。
以降は、【↓方向再検索】と【1行削除】を繰り返すと、内容を確認しながら削除することができます。

【1行削除】は、【編集】-【その他の削除・挿入】メニューから実行できます。

CSVモード画面


同じ内容の行を1行にまとめる

【行の単一化(uniq)】で行えます。行の単一化(uniq)ダイアログ

【行の単一化(uniq)】機能は、同じ内容の行が2行以上あるときに、ファイルの先頭位置に最も近い行のみを残し、その他は削除する機能で、通常のテキストモードでも実行できます。

実行時に表示されるダイアログボックスでは以下のオプションを設定できます。

  • ●先頭行は対象外とする
    1行目には、列の見出しが入力されていることが多いため、1行目を単一化の対象外に指定することができます。
  • ●単一化された行数を行末に追加する
    ファイル内に同じ内容の行が何行あったかを、行末に追加します。
  • 空の行は削除する
    改行だけの行は削除します。
行の単一化(uniq) 実行例

並べ替えの方法について

【行のソート(sort)】で、ソート(並べ替え)の基準となる列番号を指定して、行単位で並べ替えができます。

実行時に表示されるダイアログボックスで、区切り文字や並べ替えの昇順/降順などの指定や、以下のような 「ソートの方法」を指定してソートが行えます。

  • 文字列
    単純に文字列でソートします。
    ソートのオプションで詳細設定ができます。
  • 文字列(あいまい比較)
    大文字/小文字、全角/半角ソートは同じと見なすなど、検索機能の検索方法の「あいまい検索」の方法でソートします。
  • 数値
    整数および小数点数を表す数字を数値化し、数値の大小で行をソートします。
    整数値は -2,147,483,648〜+2,147,483,647 の範囲を認識します。
    小数点数は小数点以下8桁まで認識します。
  • 文字列の長さ
    文字列の長さでソートします。タブコードも1バイトとして計算します。
  • 逆順に入れ替え
    行の並びを逆順にします。

行のソート(sort) 実行例


カンマ区切りをタブ区切りに変更する

CSVファイルは、あるシステムから別のシステムへデータを移行する際の中間書式として利用されることが多い書式です。
それはやはり特別なコードを含まないテキストデータであるからですが、システムによっては、カンマ区切りではなく、タブコードや半角スペースが区切り文字の場合もあります。

区切り文字が違っていると、データを正しく引き渡せないので、区切り文字を別のものに変更する必要があります。
CSVモードで対象のファイルを開き、【名前を付けて保存】で区切り文字を指定して保存してください。

名前を付けて保存ダイログ


すべてのセルに囲み記号""を付ける

区切り文字と同じく、囲み記号の付け方もまちまちです。

MIFESのCSVモードでは、以下のセルに自動で囲み記号を付けます。

  • 改行を含むセル
  • 区切り文字(「,」やタブコードなど)や囲み記号(「"」や「'」)を含むセル

さらに、それ以外のセルにも囲み記号を付けたい場合は、右クリックメニューから【保存時の囲み記号の設定】を実行して、設定しておくことができます。
「指定した列と必要なセルに付ける」を選択して、「すべての列」にチェックを付けておくと、すべてのセルに囲み記号が付いて保存されます。

保存時の囲み記号の設定


CSVファイルはいつもCSVモードで開く

拡張子が「.CSV」のファイルは、必ずCSVモードで開くように設定することができます。以下の手順で設定を行ってください。

  1. 【設定】-【環境設定】-【拡張子】タブを表示します。
  2. 「拡張子/フォルダー名」欄に「.CSV」と入力し、「CSV認識」欄をクリックします。
    環境設定-拡張子タブ
  3. 「CSVモードの設定」ダイアログで、「ファイルオープン時にCSVモードで開く」にチェックを付け、その他の設定も確認してから「OK」ボタンでダイアログを終了します。
    CSVモードの設定ダイアログ
  4. 「環境設定」-「拡張子」タブの「CSV認識」欄の表示が指定した区切り文字に変わっています。
    環境設定-拡張子タブ
  5. 「環境設定」ダイアログを[OK]ボタンで終了します。

 

以上で、MIFESでCSVファイルを開くときには、CSVモードで開くようになります。

さらに、CSVファイルをMIFESに関連付けておくと、CSVファイルをダブルクリックすると、MIFESのCSVモードで開くようになります。
Windowsの「スタート」メニュー内の「MIFES 9」から、【設定ウィザード】を実行し、「次へ」で進めて、「拡張子の関連付け」で以下のとおり設定します。
設定後は、設定ウィザードを[次へ]で進めて、終了します。

設定ウィザード-拡張子の関連付け