宮城県農業高等学校
お話を伺った方:同校教諭 三好 壯明先生
▲令和5年度全国都市緑化仙台フェアに出展した宮城県農業高校3年生が制作した庭園「伊達な庭」。
制作をご指導された三好先生にお話を伺いました。
- 農業高校で3Dマイホームデザイナーをお使いいただいているとのこと、どのような授業にお使いいただいているのでしょう?具体的に教えてください。
三好先生:
1年生は総合実習で使用しています。▼1年生の授業で3Dマイホームデザイナーの操作を説明するためのスライド。
▼1年生の作品。初めての授業で作成したもの。住宅は製品収録のサンプルを使用。
三好先生:
2年生では「造園施工管理」の授業があります。▼2年生の作品。立ち木、池、生垣などを3Dマイホームデザイナーで配置して、造園の楽しさを学ぶ。
三好先生:
3年生は、造園計画や課題研究で使用しています。▼3年生の課題研究。3年生は家屋も含めてデザインする。
- そのようにご利用いただいているのですね。住宅デザインソフトですが、使い勝手や収録素材(パーツ)はいかがでしょう?
三好先生:
3Dマイホームデザイナーは、基本的な造園レイアウトを学ぶ初期の段階で使っています。樹木には特定の役割を持った役木と言うものがあります。針葉樹には針葉樹の、広葉樹には広葉樹のそれぞれ役割もあって、どこに配置するといいかが決まっているものもあります。
例えば、秋になると色づく紅葉や楓は、西日が当たるとさらに際立つから西側に配置したほうがいいといった具合に。
授業では、そういったことも説明しますので、それを受けて生徒たちは樹木を配置していくのです。
▼宮城県農業高校・園芸科、造園の実習授業の様子。
三好先生:
平面で作って、立体化して、パースで見て、外からも室内からもみられます。居間で座って庭を見たらどんなふうかといったことも確認できますから、とても重宝していますし、生徒たちも興味を持って取り組んでいます。▼卒業記念庭園施工「石庭」基本構想図。これをもとに冒頭の画像「伊達の庭」を制作した。
- ありがとうございます。
住居や建築物の外構、庭園だけでなく、ビルの外壁やオフィス・公共施設などの屋内にもグリーンが増えています。「造園」の需要が増えつつある今、想定外のご利用方法をとてもうれしく伺いました。本日は貴重なお話をありがとうございました。
(取材:メガソフト・広報室/2023年9月)
参考:樹木パーツについて
樹木の成長過程や、季節ごとの移ろいをシミュレーションできると面白いと思います。と三好先生。 実際に造園専用のCADにはその機能が搭載されているそうで、専門CADならではの面白い機能だと思いました。
3Dマイホームデザイナーには、一部ではありますが、同じ樹木の色違いがあります。 簡易的ではありますが、パーツの差し替えで季節違いのイメージ確認が可能です。 1本ごとではなく、庭全体の樹木をグループ化してパーツ登録すると、まとめて差し替えも可能ですので、 3年生の課題研究のプレゼンテーションなどにもご活用いただけるかもしれません。ぜひお試しください。
また、「立木」のパーツがもう少し欲しいというご要望もいただきました。開発に伝えて検討させていただきます。
▼同じ樹木の色違いパーツ。季節に合わせたシミュレーションにご利用ください。