イントロやサビなど曲の一部分だけを抜き出したい、ワンフレーズだけを取り出したいといったときに便利なのが「抽出」コマンドです。
「抽出」コマンドは、トラックの指定した範囲(区間)を抜き出して、新たなトラックを作成するものです。オリジナルのトラックから指定範囲の区間がなくなってしまうわけではなく、指定範囲の複製が新しいトラックとして作られます
抽出作業は、以下のようにして行ないます。
仮想CDデッキで編集するトラックを選択。編集パネルから[抽出]をクリックすると、トラックの波形グラフを表示した[抽出]ウィンドウが表れます。
波形グラフは左端がトラックの開始時間、右端がトラックの終了時間を表しています。また、波形は上下幅が大きいほど音量が大きいことを表しています。
バスドラムは波形の上下幅が大きく表示されるので、慣れてくるとバスドラムが打っている周期で小節の頭や1小節の長さがわかるようになってきます。
ここで再生ボタンをクリックしてトラックの演奏を聴きながら、[マーク]ボタンをクリックすると抽出の開始位置が設定されます。
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続いて、同様にトラックの演奏を聴きながら、[マーク]ボタンをクリックすると抽出の終了位置が設定されます。
開始位置と終了位置が設定されると、その範囲が緑色に表示されます。 |
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なお、範囲指定された状態のとき、時間表示部分の逆三角形のツマミか、開始位置と終了位置の破線にポインタを合わせるとポインタが「←→」となります。ドラッグすると開始位置や終了位置を変更することができます。
また、開始位置から再生して確認したい場合、再生ポインタが開始位置より前(左)にあるときは早送りボタン、開始位置より後ろ(右)にあるときは早戻しボタンをクリックすると再生ポインタが開始位置に移動します。
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抽出する範囲が決まったら、[抽出]ボタンをクリック。続いて、[処理実行]ボタンをクリックすると、仮想CDデッキに新しいトラックが作成されます。
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ミュージックCDデザイナー3の「抽出」コマンドは、[抽出]ボタンをクリックしただけでは処理は行われず新たなトラックも作成されません。また、波形グラフも処理前のものがそのまま表示されます。
この状態で、続けて別の範囲を指定することも可能です。
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●範囲指定→[抽出]ボタンクリック→範囲指定→[抽出]ボタンクリック……と繰り返すことで、1つのトラックから複数の範囲を抽出することができます。
最後に[処理実行]ボタンをクリックすると、抽出処理を行なった数だけ新しいトラックが作成されます。
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曲のハイライト部分だけを抜き出したり、第14回、15回で紹介する「分割」と「結合」とを組み合わせて、ロングバージョンを作るなど、使い方はいろいろあります。ぜひ「抽出」コマンドを使いこなせるようになりましょう!
<木村公彦>
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