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ミュージックCDデザイナー3の編集機能には、「無音の挿入」と「ミュート」という似たような機能があります。
これらの操作の結果は、図を見てもらうとわかりやすいでしょう。 |
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● 「無音の挿入」
「無音の挿入」を実行すると、マークした位置から指定時間だけ無音になり、指定時間が終わるとマークした位置から後ろの演奏が始まります。つまり、全体の演奏時間は、指定時間ぶん長くなります。カセットデッキの一時停止ボタンを押したような状態といえばわかりやすいでしょうか。
●「ミュート」
これに対して「ミュート」を実行した場合、指定した開始点と終了点の間の区間の音が消えますが、無音状態の間も演奏は続行している形になります。こちらは、全体の演奏時間は、操作を行なう前と変わりません。カセットデッキで例えると、再生させたままボリュームをゼロにした状態といえるでしょう。 |
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「無音の挿入」と「ミュート」どちらも編集コマンドの操作なので、仮想CDデッキのトラックリストにあらかじめ曲が登録されている必要があります。
「無音の挿入」を行なうには、仮想CDデッキで編集するトラックを選択。編集パネルから[無音の挿入]をクリックします。
するとトラックの波形を表示したウィンドウが開くので、再生ボタンで演奏を聴きながら、挿入したい位置で一時停止ボタンをクリック。[マーク]ボタンをクリックすると、カーソルの停止位置が無音の挿入ポイントとなります。
さらに、挿入する時間を0.1秒単位で設定し、[処理実行]ボタンを押すと処理が開始されます。
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「ミュート」を行なう場合は、仮想CDデッキで編集するトラックを選択。編集パネルから[ミュート]をクリックします。
こちらも波形を表示したウィンドウが開くので、演奏を聴きながらまたはマウスで波形をポイントして、[マーク]ボタンをクリックするとミュートの開始点が決定されます。終了点も同様にして決定した後、[ミュート]ボタンを押すと処理が行われます。
なお、「ミュート」の操作は続けて別の箇所を指定することができ、全ての部分の処理を完了したら[処理実行]ボタンをクリックします。 |
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「無音の挿入」や「ミュート」といった波形グラフを見ながら位置を指定する場合は、ズームアップボタンを活用しましょう。
[再生]ボタンで演奏を確認→ズームアップボタンで表示の拡大を繰り返すことで、より厳密なマークポイントを見つけることができます。このとき、「精細表示」をチェックしておくと、より緻密な波形グラフを表示させることができます。
また、ロックやポップスのような曲であれば、上下に大きく波形グラフが広がっている場所がバスドラムが鳴っているところです。これがわかれば、小節の1拍目を比較的簡単に見つけられるようになります。 |
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なお、「無音の挿入」や「ミュート」の活用方法ですが、「無音の挿入」はトラックの分割を行なう際の精度を上げるときに便利です。
「無音の挿入」を一度実行した後、再度編集パネルの[無音の挿入]を選ぶと、無音が挿入された波形グラフを見ながら区切れる前の鳴り終わりや区切れた後の鳴り始めをシミュレーションすることができます。気に入らなかったらアンドゥ機能でやり直し、思ったとおりになったところで無音区間でトラックを分割します。
また、「ミュート」は曲の途中でナレーションを入れるときなどに便利です。
ミュート済みのトラックとナレーションだけのトラックを用意しておき、これを編集パネルの[ミキシング]を行なうと、ミュート区間にナレーションが入った新たなトラックを作ることができます。
そのほかにもいろいろ使えるコマンドなので、みなさんも自分なりの活用法を見つけましょう。
<木村公彦>
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