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ミュージックCDデザイナー3の編集機能のなかでも基本的なもののひとつが、ここで紹介する「レベル調整」機能です。これは、CDに複数の曲を納める場合によく生じてしまう「曲ごとの最大録音レベル(音量)の差」を、縮小するための機能です。
複数のCDから楽曲をチョイスして、1枚のベスト盤を作る場合など、収録された曲音量の差は意外と大きいことがあります。そうした楽曲をそのままにしてCDを作成すると、曲ごとにボリュームを上げ下げしないと聞きづらくなってしまいます。
また音楽CDだけでなく、アナログレコードや自分で録音したテープから音楽CDを作った場合などは、よほど録音レベルを慎重に設定している方でないかぎり、音量がバラバラになることが多いのではないでしょうか。
こういった問題を簡単に解決するための機能が、レベル調整機能です。
レベル調整を使用すると、音量がバラバラな楽曲の音量を調整し、一定に揃えることができます。
とくに、クラシックのように音の強弱が大きい楽曲と、ロックやポップスのように比較的音量が大きく、かつ一定しているような楽曲を1枚のCDに収録する場合などには、とくに有効な機能です。
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レベル調整は、編集コマンドでの操作となります。そのため、仮想デッキのトラックリストにあらかじめ曲が登録されている必要があります。
また、レベル調整コマンドは、選択した曲の数によって使える機能に差があります。1曲選択した場合は手動調整(次回掲載)しか行なえませんが、複数の曲に対して実行した場合は、自動調整機能が使用できます。
まずは、自動調整機能の操作手順を紹介します。
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仮想CDデッキのトラックリストから、コマンドを使いたいトラックを選択します。自動調整機能を使う場合、複数のトラックを選択する必要があります。
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編集パネルから[レベル調整]ボタンをクリックします。
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処理方法を選択します。
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[処理実行]ボタンをクリックすると、処理が開始されます。
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レベル調整には、さきほど紹介した「自動調整」と「手動調整」の2つの機能があります。それぞれ、状況に応じた使い方をすることで、素晴らしい効果を生むことができますが、手動レベル調整は「複数の音楽CDを常に同じレベルに統一する」場合に非常に威力を発揮する機能です。
「手動調整」は、文字通り音量を手動で調整しますが、詳しくは次回解説します。「自動調整」は、上記で説明したとおり、選択した曲の中で音量を比較し、自動的に調整がなされるため、手軽に実行することができます。
なお、1曲のみ選択した場合は、手動調整しか使うことはできません。自動調整は複数の曲の音量を比較して調整を行なうためです。 |
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自動調整には、2つの方法が用意されています。これは、上述した操作手順ので表示されたダイアログで選択できます。
2つの方法に関しての違いは基準となる音量の判別方法と、音量調整の方法です。
デフォルトで設定されている「平均レベルを統一する」では、聴感上の音量を基準として、曲ごとの平均のレベルを統一する補正をします。
音量の小さい曲は音量を上げ、音量の大きい曲は若干下げるように設定します。
このオプションを選ぶことで曲ごとの“人間が実際に聞いて感じる音の大きさ”を平均化することができます。静かな曲と音の大きい曲を合わせてCDにする場合などでも、再生時に曲ごとに音量調整をする必要がなくなります。
対して「ピークレベルを最大のものに合わせる」では、選択したトラックごとの中で最大の音量を検出し、そこを基準として、他の曲の録音レベルを上げるように作業を行ないます。
基本的には「平均レベル〜」を選ぶのがいいのですが、「ピークレベル〜」では録音レベルの調整は最小限となるため、音質的には有利です。そのため、最初から音量がある程度揃っている曲の場合は、こちらを指定するといい結果となります。
ジュークボックスCDを作るときのレベル調整機能の活用法
ジュークボックスCDを作る際に、最小限の手間でレベル調整を実現するTipsをご紹介します。
●基本モードで編集したのち、新規作成コマンドでジュークボックスモードに変更
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●その際に制作モード選択ダイアログで「仮想デッキに登録されているトラックを残す」チェックボックスをオンにする
以上の手順で、レベル調整されたトラックがすべてエンコードされて仮想デッキに残るので、お手軽にレベル調整されたジュークボックスCDをつくることができます。
(ハッシー)
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