ミュージックCDデザイナー ユーザーズ倶楽部
   
 

   デジタルでの取り込みができるデバイス        

 音声を取り込むには、前回紹介したアナログで取り込む方法のほかに、デジタルで取り込む方法があります。
  今回は、デジタルでの音声取り込みに必要な機器について説明しましょう。

 

  一般的なパソコンでは、音声の取り込みはアナログ入力であるライン入力端子、マイク入力端子を介して行ないます。これらは現在のパソコンでは標準装備されていますが、これではデジタルでの取り込みは行なえません。
  デジタルでの取り込みを行なうには、ソースとしてデジタル出力端子を装備したオーディオ機器(MD、DAT、BS/CSチューナーなど)、そしてデジタル入力端子を装備したオーディオデバイスが必要です。

  デジタル入力端子を装備したオーディオデバイスには、USBインターフェイスタイプとサウンドボードタイプがあります。
USBインターフェイスタイプは、デジタル入力端子を持つ外部モジュールとパソコンをUSBケーブルで接続するもので、ローランドUA-30、オンキョーSE-U77などがあります。

 

サウンドボードタイプは、パソコンのPCIスロットに装着するサウンドボード、またはサウンドボードに付属する入出力モジュールにデジタル入力端子が装備されています。こちらは、クリエイティブメディアSoundBlaster Live!シリーズ、SEK'D Prodif Plusなどがあります。

 

  USBインターフェイスタイプのほうが接続や取り扱いが簡単なので、これからデジタル取り込みを行ないたいという人はUSBタイプのものを購入しましょう。  
  ただ、この場合、Windowsの仕様によりソフト側(ミュージックCDデザイナー3)側では入力(録音)レベルを調整することができません。結果、オーディオデバイス側に入力(録音)レベルの調整ツマミがないケースでは、出力側のレベルに依存することになるので、場合によってはピークレベルが−10dB程度と低くなることがあります。この点には注意してください。

 


   デジタル入出力端子を知る        

  デジタルで音声を取り込む場合、オーディオ機器のデジタル出力端子を確認しましょう。

  私たちが使用する民生用のオーディオ機器では、S/P DIFフォーマットのデジタル入出力端子が使われています。
  S/P DIFフォーマットとは、日本のソニーとオランダのフィリップス社によって開発された、民生用オーディオ機器に使われるデジタルオーディオインターフェイスの標準規格で、サンプリング周波数32/44.1/48kHzに対応し、1本のケーブルで16bit〜24bitのデジタルオーディオデータを2チャンネル分転送できるようになっています。

  また、S/P DIFフォーマットのデジタル入出力端子と接続用のケーブルには、「オプチカル」と「コアキシャル」の2つのタイプがあります。

  オプチカルは角型の端子で、光ケーブルを使って接続を行なうもの。  
  コアキシャルはRCAピン型の端子で、同軸ケーブルを使って接続を行ないます。

オプチカル(角型)とコアキシャル(RCAピン型)を装備したオーディオ入出力デバイス
オプチカルケーブルの端子部分

  デジタル取り込みが行なえるオーディオデバイスは、このどちらかあるいは両方の入力端子を装備しているので、端子のタイプに合ったケーブルを購入しましょう。  
  なお、オーディオ機器のデジタル出力とオーディオデバイスのデジタル入力の端子のタイプが異なっている場合は、フォステックスなどから発売されているコアキシャル/オプチカルコンバータを介すると接続と取り込みが行なえます。

  デジタルの取り込みのメリットは、電気的なノイズの混入を心配することなく取り込みが行なえることです。また、ミュージックCDデザイナー3はサンプリング周波数の自動検出機構(44.1/48KHz)を搭載しているので、取り込み時の切り替え設定を気にする必要はありません。
  デジタル出力端子がついたオーディオ機器を持っている人は、ぜひデジタル取り込みにチャレンジしてみてください。

<木村公彦>

 

戻る