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「物流倉庫3D」を活用したレイアウトを提案

「物流倉庫3D」を活用したレイアウトを提案

日本通運株式会社 関東甲信越ブロック
ロジスティクスビジネスユニット(LBU)
ロジスティクス開発部

 

係長 都築昌男 さん
   新井瑞与 さん

日本通運は誰もが知る、物流業界のトップランナーだ。その日本通運では、お客様に倉庫を提案する際、「物流倉庫3D」を活用してレイアウトを作成しているという。
お客様ご担当者や経営層の方々に説得力のある提案書を作成するためには、分かりやすい資料が必要。また、求められる提案が高度化していることもあり、簡単に、素早く。しかも分かりやすいレイアウトが作成でき、お客様と商談ができるツールを探していたところ、「物流倉庫3D」に巡り合ったとのこと。
ロジスティクス開発部の都築昌男さんと新井瑞与さんにお話を伺った。

導入理由

  1. お客様にビジュアルで表現できるツールを探していた
  2. 「物流倉庫3D」を活用することで受注につながっている
  3. お客様に正しく理解していただくことが大事

お客様にビジュアルで表現できるツールを探していた

――業務内容を教えてください。

都築
日本通運は、国内に約3400拠点、海外に733拠点(314都市)を持ち、世界規模のネットワークでグローバルな物流を手がける、総合物流事業者です。

国内外企業の生産活動で生まれた製品輸送から、ありとあらゆる種類の物流を手がけています。 その経験を生かし、大型物流センター一括受託業務から、物流センター内での部分的な改善活動までロジスティクスに関わる全ての業務を取り扱っています
新井

そのなかで、ロジスティクス開発部は、社内外に対しロジスティクスに関する様々な提案サポートを行っております。
事業開発部グループ、ロジスティクスサポートグループ、そして2020年4月に新設されたR&Dグループの3つのグループから構成されています。

 

――お二人はどのような業務をされているのですか?

都築

私は現在R&Dグループに属しており、ロジスティクス事業の高度化に向けた研究開発に携わっています。
お客様や営業担当、各ロボット会社様と物流のさらなる高度化や省力化、省人化を目指した共同開発や実証実験(POC)、実導入等々を行っております。
その前はロジスティクスサポートグループで、提案支援業務や立上支援、業務改善支援を行っていました。

新井

事業開発グループでロジスティクス事業を強化するためのデータ基盤整備・課題抽出・問題提起・事業評価・基準策定・戦略立案・人財育成などに携わっています。
今回、「物流倉庫3D」導入にあたってのソフト精査・導入手続きを実施しました。

 

――「物流倉庫3D」の導入に結び付いた経緯を教えてください。

都築

お客様に倉庫をご提案するため、倉庫物件はもちろん、オペレーション方法やそのレイアウトもご提案させていただきます。その際、平面図でお見せしていたのですが、それだけではお客様には伝わりにくいと感じていました。

我々が描く倉庫オペレーションをお客様にどう分かりやすく伝えて行くかが、常に課題としてありました。

もちろん、物流設計に長けた、CADで3D図面を描ける会社に依頼することは可能です。しかし、どうしても時間がかかってしまう。納期によっては、修正もできないということもあります。

そのため、汎用的なソフトを利用して作成していました。ただ、最新のマテハン機器(マテリアルハンドリング:モノの移動を意味する)を上手く表現できないなど、ビジュアル面で疑問はありました。

――ExcelやPowerPointをはじめとした汎用的なソフトを利用して作図をすることは多かったのですか?

都築

物流現場では、汎用的なソフトを使い作図をしております。ただ、そのソフトも表計算やプレゼンソフトなので、図面を描くにはコツがいるし、寸法を合わせるだけでも大変です。

――お客様とはどのような方が多いのですか?

都築

メーカーさんや卸さんなど、さまざまです。物流担当の方もいますが、物流の倉庫レイアウトに詳しくない方もいらっしゃいます。商談には担当者はもちろん、最終的な決定権を持っている経営層の方が判断できるわかりやすいレイアウトが必要です。

また、2024年問題や今後30年の労働人口は減少するといった社会的課題もあり、DX化、自動化が叫ばれています。物流に詳しいお客様からは、「自動化設備を考えて欲しい」「省人化できるツールはないのか」と求められる提案も高度化しています。

その両方から簡単に、素早く。分かりやすいレイアウトが描けて、お客様と商談ができるツールを探していました。 メガソフト社に問い合わせたところ 、ちょうど物流専用ソフトを開発中とのことだったので、相談させていただき、「物流倉庫3D」のデモを見せていただきました。すると欲しい機能が揃っていて、操作性もいい。それで導入することにしました。

――他に候補になるようなツールはありましたか?

都築

弊社の海外チームが使っているソフトがありますが、とても専門性が高いツールとなっており、操作習熟までには一定期間を要します。動作モーションの検証ツールもありますが、我々が求めているものとは少し違う。
誰でも描けるツールは何か?と考えると「物流倉庫3D」がほぼ一択でした。

――導入はスムーズに進みましたか?

新井

導入はしやすかったですね。初回はスターターキットに設定されている1年間で使用でき、以降は30日もしくは365日単位で更新できる。
利用方法もわかりやすく、セキュリティ面でも安心なので、スムーズに手続きができました。

「物流倉庫3D」を活用することで受注につながっている

――どのように活用していただいているのでしょうか?

都築

業務のひとつとして倉庫のオペレーション設計があります。そこではレイアウトの作成が必要となります。
作成にあたっては、①要件確認、②建物の選定、③定量定性分析、④ゾーニングと検討します。そこから「物流倉庫3D」を使って中軽量棚を何台、必要なパレット枚数が何枚と決め、落とし込んで行きます。

通路幅を歩行帯1メートルにするか、80センチにするのか。フォークリフトの動線を何メートルにするのかなど、寸法をレイアウト上に反映させていきます。
完成したものから自動集計でパーツの数をカウントし、マテハン機器が何台で、いくらになると見積もりに活かします。 オペレーション設計をするには設計条件が重要です。
例えば、中軽量棚を使うとき、今までなら、文字で「ワイド1300mm、奥行600mm、高さ1800mmの中軽量棚を使います」と書いていたのですが、それではお客様がイメージしにくい。

立体図を用いてサイズ表現や、パレットの積み上げ状態を表現するとお客様には一目で理解していただけます。

――お客様にはどのようにしてお見せするのですか?

都築

私は3Dイメージを画像出力し、PowerPointに貼ってお客様に見ていただいています。

――動線はいかがですか?

都築

ウォークスルー(歩いた軌跡をムービー出力して、動画作成が可能な機能)も使います。 あるお客様が、「倉庫がどのようなレイアウトでどのような配置で、人が動くのかが知りたい」とおっしゃるので、ウォークスルーを使って、あたかも自分がいるような目線で動きをお見せしたところ、すぐにご理解いただけました。
表計算ソフトやプレゼン作成用ソフトではできないことです。

――お客様の反応はいかがでしょうか?

都築

お客様からは「分かりやすいですね」「短期間でここまでやっていただいてありがとうございます」という言葉をいただいています。
パーツも中軽量棚やラックだけでなく、ロボットアームやAGV(無人搬送車)、棚搬送型のロボットなど、さまざまなものが揃っているので、それを用いて3Dでご覧頂くと、解りやすいと喜んでいただけます。

都築

自動化機器関係をレイアウトするのは、マテハン会社さんがメインとなりますが、マテハン会社さんにお願いすると当然、時間がかかります。ならば、我々が、ある程度のレベル感でレイアウトを描いてお客様にご提案する。瞬発力が出せるのが良いところです。
マテハン会社さんにお願いして半月かかるとしたら、その間はお客様に待っていただけなければなりません。

それを3日で作って提案し、お客様とディスカッションする。それである程度、形になって案件として進みそうになったらマテハン会社さんにお願いする。コミュニケーション資料としても良いと思います。

――案件獲得の確度は上がりましたか?

都築

倉庫を核としたロジスティクス案件は受注が難しいのですが、獲得精度は上がっていると思います。
何故なら、お客様との相互理解と合意形成が深まりますし、資料のクオリティが高いので、説得力や訴求力向上が期待できます。営業からも「お客様から感謝された」という話を聞くことが多くなりました。結果的に良い方向に行っていると思います。

お客様に正しく理解していただくことが大事

――レイアウト作成以外での用途はありますか?

都築

用途としては営業資料だけでなく、新たなロジスティクスのソリューション企画書でも3Dを活用しています。

――物流倉庫3Dはどれくらいで使えるようになりましたか?

都築

3日くらいですね。その間はいろいろ試してみました。割と早くに自分がイメージしたものは作れるようになりました。

―― サポート体制はいかがでしたか?

都築

メガソフトさんのサポートデスクによく電話をして聞いていました。「ショートカットキーはないのか?」とか。ゲーム感覚で覚えて行きましたね。

―― 要望などはありますでしょうか?

都築

パーツは増やして欲しいですね。新しい自動化機器が使えると、提案の幅も広がります。

―― 使ってみたい機能はありますか?

都築

AR【拡張現実】の機能は使ってみたいと思いますね。提案で実際に見せることができるとより説得力は増すと思います。

―― それはぜひ、使ってみてください。

都築

物流業界は働き方改革や人員不足など、さまざまな課題を抱えています。「物流倉庫3D」を活用することで、誰もが時間に縛られることなく、簡単に良い表現のレイアウトが作成できる。そうすることで働き方も変わってくると思います。
また、我々は提案力で勝負しています。しかし、その中身がお客様に伝わらないと、お客様も良し悪しが判断できません。伝われば、課題も明確になり、正しい判断もしていただける。

お客様に理解していただいた上で弊社を選んでいただく。それが一番、正しい提案だと思います。

―― 本日は、貴重なお話をありがとうございました。

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