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【突破ファイル作ってみた】-今回は形状作成とパーツ化で突破!
2024.06.13
「THE突破ファイル」案件、今回は「形状作成」と「パーツ化」で突破!
録画予約された方は、ご自宅のテレビで、
録画忘れたわ、という方はTVerで20日(木)19時ごろまでご覧になれますのでぜひご覧ください。
huluなら過去の放送分もすべて見られるそうなので、それもよいかと思います。
さて、今回の放送用に作ったパーツは全部で11個。
これまででMAXのパーツの数です。
と言うのも、今回のご発注書にあったイメージは、
見た目は一見シンプルなのだけれど、3Dアーキデザイナー的にはイレギュラーで、3Dアーキデザイナーのセオリー通りでは作るのが難しかったから。
そこで、開発担当に相談して、パーツ化という手段を選んだのでした。
また、弊社でお作りした3Dデータ(m3daデータ)を番組制作中に、スタッフさんご自身が3Dアーキデザイナーで視点を変えたり、位置を微調整することがあるので、データが崩れないように、と言うのも大きな理由です。
主なパーツご紹介
まず、敷地はそれだけのm3daデータを作っておきました。 今回は上物のパターンが4つほど必要だったので、毎回敷地を作らなくて良いように、という初歩的な作戦です。
※敷地の作成については別記事でご紹介しています。こちらをご覧ください。 そして、そこに置くために作った主なパーツは以下のとおり。
●大きな踏み板の階段
これは、前半に出てきたロの字の家で、傾斜のある土地の部分の廊下兼の階段です。
左右に同じものが2つ必要だったのでひとつ作成してグループ化、お気に入りに登録後、コピーしました。
整列機能できっちり並べて配置完了しました。
●大きな掃き出し窓
ロの字の家の中庭に面した窓は2種類。
階段部分の縦長のはめ込み窓と、階段じゃないところの大きな掃き出し窓が必要でしたが、いずれも既存の建具パーツにちょうどよいサイズのモノがなかったので、建具作成ウィザードで作成しました。
でも、これは3Dアーキデザイナー的にはセオリーどおりですね。
●流しのあるダイニングテーブル
2棟のプランになったあと、LDKに設置した流し兼ダイニングテーブルです。
こちらは、流しの部分を既存パーツのシステムキッチンから取り出し、 形状作成の組み合わせで作成した天板、脚部分と合体させました。
あとはテクスチャや色で実物のイメージに似せれば完成です。
ちなみにこれに合わせたチェアは、実物に似たイメージのものを既存パーツから探して、色を変えました。
↓ は「流しのあるダイニングテーブル」を分解したところ。天板の凹は「押し出し」、その他はすべて「直方体」で作成しました。 (画像は輪郭線を強調表示してます)
●2棟をつなぐ渡り廊下
一番がんばったのがこのパーツです。
階段状の廊下に天井と半透明の壁、更に木の素材の柱など、すべて形状作成機能で作って組み上げました。
これ、分解するとこんな感じです。( ↓ )
作り方はいろいろありますが、階段部分、柱、屋根は、扱いやすい「形状作成」の「直方体」で作成しています。
半透明の壁部分は断面を自在に描いて厚みを設定できる「形状作成」の「押し出し」で作成しました。
※地面に埋もれて見えなくなるのを利用して大きめに作成しています。
突破ファイルさんからのご発注は、個性的で時に難問なご依頼ですが、それを効率よく且つ扱いやすく作る方法を考えるのは楽しい作業でもあります。
「今回の狭小住宅の設計士さんが3Dアーキデザイナーをお使いだったので、データは作っていただかなくて大丈夫でした」 みたいなことが起きたら、それはそれでうれしいのですが、
次の季節が終わる頃に、またご発注の連絡をいただくのを楽しみにしている、広報室です。
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