テーマ:3Dパース、3Dプレイス、プレゼン、iPad
株式会社吉田建設が拠点としている本庄市は埼玉県北西部に位置する人口8万人の地方都市。緑豊かなこの土地で、ITを駆使しながらリアルな人間関係も大切にした住宅提案をしている吉田正専務にお話を伺いました。
[ 株式会社吉田建設のホームページ ]
「昔と比べると、このあたりも人間関係のつながりが薄くなりつつあります」
と吉田さんはいいます。
吉田建設の昔のWebページ
吉田建設は創業70年を越える老舗工務店ですが、『親の代はお宅でお願いしたが息子たちはハウスメーカーがいいと言うんで』というOBも増えているそうです。地方の工務店も人間関係だけに頼っていてはいけないと考えた吉田さんは、ホームページを使ってPRを始めました。
2001年頃の開設だそうですから、インターネットの普及はまだまだこれからという頃のこと。市販のホームページ作成ソフトを使って自前で制作し、吉田建設のWebサイトはひっそりとスタートしました。
「ホームページはぜんぜん手応えはありませんでしたね」
と吉田さんは笑います。アクセス解析も個人では難しかった時代ですから仕方ありません。
吉田さんはブログを取り入れるなどネットでのアピール方法を模索しながらも、リアルなPRとして物件見学会を開始しました。
「建物の良さを知ってもらうのは実物を見るのが一番ですから。でも見学会は建て主さんと見学したいお客様のスケジュールを合わせにくいのが難点でした」。
そこで吉田さんは会社の敷地内に体験ハウスを建てることにしました。いつでも本物を見てもらえるこの家ははそのままプレゼンスペースとしても活用されています。 「体験ハウスを建ててから、ようやくネットも手応えを感じられるようになりました。検索エンジンから来ていただく方も増えていますし、体験会では『ブログ見てます』と言ってくれる人もたくさんいらっしゃいます。」
ホームページとブログの存在が、体験会というリアルな場所での人のつながりを強めている、そんなネットとリアルの理想的な関係を吉田さんは築いています。
(左)体験ハウスでの集客イベントのチラシ (右)販促チラシでのイベントレポート
ホームページに手応えを感じられるようになった吉田さんは、ブログに加えてさらに魅力的な内容にしたいと考えるようになりました。
「そんなときに3Dプレイスに出会ったんです。これを使えばお客様の好きな角度から見ていただくことができる。写真とも動画とも違う見せ方ができるんです。衝撃的でしたね。」
3Dプレイスを使ったプレゼンデータ
吉田さんは3DマイホームデザイナーPROを数年前から使っていましたが、基本的にパース画像を印刷して紙で提案していました。しかし、3Dプレイスを知ってからはiPadを持参してリアルタイム3Dで見ていただいてます。
「お客様の希望する視点ですぐに見せれるのがいいですね。大画面TVにも簡単につなげるので迫力あるプレゼンもできます。」
3Dプレイスに手応えを感じた吉田さんは、3Dプレイスの利用を前面に打ち出したホームページリニューアルを決意。デザインもプロに発注して、洗練されたWebサイトに生まれ変わりました。
新しい吉田建設のホームページでは、新築した2棟目のモデルハウス「郷の家」の3Dデータを3Dプレイスで見てもらえるようになっています。特定のデータを直接開けるようにプロエリアを利用されていて、モデルハウスのデータを開く方法や3Dプレイスの操作方法もメーカーサイト並みに詳しく解説しています。
「検索でホームページにこられた方が、実際に体験できるモデルハウスを知り、3Dプレイスで外観や内観を確認してから、本物も体感していただける、そんな流れができればいいなと思っています。」
ホームページ、見学会、3Dプレイスでのバーチャル体験など、様々な方法で吉田建設の家を体験してもらうことがお客様との接点を広げ、満足いただける家づくりにつながると吉田さんは考えています。そんな吉田さんの次の目標は、「郷の家」のすべてのモデルを3Dマイホームデザイナーで作成して3Dプレイスでいつでも見てもらえるようにすることだそうです。
「体験ハウスはこの一棟だけですし、カタログの写真や図面だけではお客様にすべてを伝えることができません。この体験ハウスに来ていただき、カタログを見せながら3Dプレイスでプレゼンする。それがお客様の納得のいく家づくりにつながると確信しています」
リアルだけでもなく、バーチャルだけでもない。先進の住宅提案が、ここ埼玉県本庄市の吉田建設から始まっています。