テーマ:業務効率化、マルチ提案、間取り図、3Dパース
エコロジー、バリアフリー、ペット対応など、時代の要請とともに需要の増大が予測されているリフォーム業界ですが、現場の状況はどうなのでしょうか。ハウスメーカー系リフォーム会社に8年間勤務した後、リフォーム専門工務店として独立し、20年以上に渡りリフォーム一筋で設計・施工に携わってこられた有限会社リフォームカウンセルの杉浦 滋さんにお話を伺いました。
バブル期の頃からリフォーム業に携わっているという杉浦さんですが、時代の流れとともにリフォームの形態もずいぶん変わってきたとのこと。「バブルの頃は、1000万円以上のリフォーム案件が毎月いくつもありましたが、今、自分が手がけているのは堅実な案件が多いですね。」
バブルということもあったのでしょうが、その頃リフォームが必要になっていた住宅は、建築した時代との法的な基準の違いもあって、新築すると狭くなってしまうという物件もあり、新築並の費用をかけてもリフォームした方がよいから、という施主側の事情もあったようです。しかし、現在リフォーム適齢期の住宅は設備や建材の耐久性も向上しているため、全面的なリフォームをする必要が少なく、バス、トイレ、キッチンなどの使い勝手を向上させるような、堅実な方向になっているそうです。
そんなリフォーム業の現状において、3Dマイホームデザイナーはどのように役立っているのでしょうか。
「実は、リフォームの設計って、図面の修正がすごく多いんです。」と杉浦さん。提案力が最大のセールスポイントと自負する杉浦さんは、リフォームの打診を受けた時には必ず複数プランを提案するそうです。そして施主のニーズを引き出しながらプランを絞っていき、詳細な部分の打ち合わせに入るわけですが、まったくの新築ではなく、すでに住んでいる家のことですから、施主の要望は非常に具体的かつ細部にわたるそうです。キッチンの微妙な幅とか、トイレとバスの位置関係とか、施主が気になる部分は何度も微調整が入ります。時には廃案にした前のプランに戻してほしい、というような要望もでたりするとのこと。以前は手書きで提案図面を書いていたため、修正が入る度に書き直すことになり、大変な手間がかかっていました。いくつか前のプランに戻してほしいなどといわれると、完全に書き直すことになっていたそうです。
そこで、そんな作業を効率的に行えるようにしたいと考えたのが、3Dマイホームデザイナーを導入するきっかけでした。3Dマイホームデザイナーなら、複数プランの提案も、修正への対応も非常にスピーディーに行えますし、提案履歴としてプランニング途中のデータを残しながら修正していけば、「3つ前の提案に戻してほしい」というような要望にも即座に対応できます。「自分の作業効率を上げたくて導入したんですが、結果的にお客様のニーズをすぐに反映して再提案できるので、対応が早い、とお客様によろこんでもらえるんですよ。」とうれしそうに杉浦さんは説明してくれました。
施主の要望を引き出していく作業は、ノートパソコンに入れた3Dマイホームデザイナーで行っている杉浦さん。打ち合わせの際には家具類の位置も重要なヒアリング項目になるとのこと。
「パソコンを置く場所は大事ですね。近頃はインターネットは必須ですから電話回線の設置場所として要チェック項目なんです。最近はそれに加えてテレビを置く場所にも電話回線の設置を勧めています。テレビやそれに接続するゲーム機器のインターネット対応が増えていますし、インターネットはしないという方でも光ケーブル回線を使った番組配信サービスを将来利用する可能性がありますので。」まさに時代の要請に応じたリフォーム提案という感じですが、家具や設備機器のパーツが豊富で、配置換えも簡単にシミュレーションできる3Dマイホームデザイナーは、そんな時にも重宝しているそうです。
競争の厳しいリフォーム業界ですが、杉浦さんはほとんど相見積もりになることはないそうです。「お客様が当社を指名してくださることが多いんです。多くはこれまで手がけさせていただいたお客様からの紹介で依頼していただいてます。」とうれしそうな杉浦さん。
3Dマイホームデザイナーを活用して、多様なプランを提案し、施主の要望に迅速に対応してきたことが信頼感につながり、それが紹介の輪を広げているようです。