vol.021「ピーチガール」映画化で話題の人気漫画家、上田美和先生の作品を裏で支えているマイホームデザイナーPRO
vol.021 上田美和
マンガ家
プロのマンガ家も使っている!あらゆるシーンの背景作りにマイホームデザイナーPROが便利
学校、オフィス、病院、レストラン、住宅。マンガには人が暮らすあらゆるシーンが登場します。
そのシーンを作るため、マンガ家自身で膨大な写真を撮影するなどして資料を集めます。
それをベースにアシスタントさんが輪郭をトレースしていくわけですが、実はかなりの経験とセンスが必要です。
人気作品「ピーチガール」の作者、上田美和先生も20年来の付き合いのアシスタントさんが背景作成を担当していましたが、退職することになってしまい、「今からアシスタントを同じくらいにまで育てる時間を考えたらマンガ家をやめてしまおうか」とさえ考えたそうです。
そんな上田美和先生の窮地を救ったのが「3DマイホームデザイナーPRO」でした。
今回は上田美和先生とスタッフの方に、マンガの背景作りに3DマイホームデザイナーPROをどう使っているのかを伺いました。
導入効果Conversion
- 背景作成用の資料集めが軽減される
- 背景のイメージをマンガ家と共有できる
- トレースに最適な下書用ラインが作成できる
活用インタビュー
アシスタント退職のピンチに救世主登場
― まず、3DマイホームデザイナーPRO導入前の、マンガの背景作りの方法を教えてください。
上田美和先生:私が撮影した写真などをベースに、ベテランアシスタントがトレースして作成していました。(左図)
「こんなシーンに使うので、この写真に写っている風景をこっちから見たアングルで」
というような指示をするだけで、ほぼ思っていた通りの背景を作成してくれていました。
― 先生の意図を汲みつつ、写真とは違うアングルを想像で補完しながら描くんですか。絵心はもちろん、先生との信頼関係も必要ですね。
上田美和先生:そうですね。口頭の指示だけで、私の描くシーンをイメージしてもらう必要ががありますから。
― そのアシスタントさんが退職されるということは大変なことだったんですね。
上田美和先生:新しいアシスタントさんとゼロから信頼関係を作るぐらいならマンガ家をやめようかとまで思いました。そんな時、私の仕事用パソコンのサポートをしている方に相談したら「いいソフトがあるのでこれを使っていいなら手伝います」と言ってくれたんです。それが今のアシスタントです。
スタッフさん:上田先生とはパソコンのサポートで長くお世話になっていたので、なんとか助けてあげたいな、と思いました。3DマイホームデザイナーPROという製品があることは知っていたので、これを使えば私でも手伝えるかな、と思って。
トレースに不慣れな人でもプロのアシスタントが務まるツール
上田美和先生:こんな便利なソフトがあるなんてびっくりです。住宅はもちろん、カフェとか飲食店とか病院とか、いろんな建物が作れるんですよね。しかも、画面を見ながらアングルを確認できるので、
「もうちょっとこっちから見たアングルで背景を作って」
というように指示ができるんです。
これならどんなアシスタントでも間違いない背景を描いてもらえます。
スタッフさん:建物だけの画像を作れるのもいいですね。実物を写した写真資料だと、建物以外にも雑貨などありとあらゆるモノが写っているので、トレースに不慣れな人だと必要な線を見つけるのが大変なんですよ。
上田美和先生:取材撮影の手間も省けるようになりました。取材の時点ではどんなシーンにするか決まっていないことも多いので、できるかぎりいろんな角度から写真を撮ります。
一つのシーン用に数百枚撮影することは普通にあります。そのたくさんの写真からベストな1枚を探すのも大変ですし。
― 住宅設備はもちろん、電化製品や自動車、業務用厨房機材から医療機器まで様々な3D素材が揃っているので、多種多様な背景用の建物が作れますからね。
マンガの背景用として、3DマイホームデザイナーPROのここがイチオシ!というところはありますか?
スタッフさん:アオリ補正!これには感動しました。
建物の外観全体を入れるために広角レンズで撮影すると、どうしても上の方がすぼまって写ります。これをそのままトレースしてもマンガっぽい背景にはならないんですよ。
3DマイホームデザイナーPROには、このアオリを一発で補正する機能があるので、すごく助かっています。
上田美和先生のアシスタントさんの背景トレース作業の一例
【1】アオリ補正と位置調整でマンガ的表現を実現
ピーチガールNEXT 1話で出てくる、見開きで家が二軒並んでるシーンの元になった3Dモデルです。
現実の家並みのように2棟を配置すると、奥の家が小さくなってしまい、マンガで表現したい迫力がでません。
そのため、奥の家を少し前に出して、家同士の間もつめています。上田美和先生と画面を見ながらイメージ通りに調整できたのはすごく良かったです。
3Dモデルのアングルが決まったら、アレンジ出力で線画を作成します。
作成された線画を下絵にしてコミック制作ソフトでトレース作業を行います。
マンガのキャラクタと合わせて実際の作品として完成した画像です。
二棟ならんだ家の迫力がうまく出せました。
【2】3DCGなら欲しい線、いらない線を簡単に得られる
主人公の一人、カイリの蕎麦屋のシーン用の背景のもとになった3Dモデルです。
飲食店の厨房は、現実には食材や食器をはじめ様々なモノがあふれているので、写真からトレースする場合はそれがノイズになって、非常に手間も時間もかかりますが、マイホームデザイナーなら、マンガの背景に適した、ノイズのない素材を用意できます。
マンガのシーンを想定したアングルに調整できたら、アレンジ出力で線画を作成します。
作成された線画を下絵にしてコミック制作ソフトでトレース作業を行います。
マンガのキャラクタと合わせて実際の作品として完成した画像です。
こんなにちょっぴりしか出てこない背景の作成にも、蕎麦屋全体を作成しています。
3Dモデルなら、これからどんな蕎麦屋のシーンがでてきても柔軟に対応できるからです。